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2007年3月の業界裏話07年03月01日

お菓子ファンの皆さん、こん**わ。

2月のこのページでは…「今年は”このまま春に突入しちゃうんじゃぁないか?”と思うほど日中は暖かい日が続いていますよねぇ。ほんと、こんな事考えてたら、エルニーニョ?”地球って大丈夫なのかなぁ~”なんて思っちゃいますよ…」なんて事を書いていたんですが、な・な・何と季節はずれの(?)大雪が降ったりして、桜の花も「ぼちぼち咲きますかぁ~」なんて所で、一気に真冬へ逆戻り???。一体、日本の天気はどうなっちゃってるんでしょうねぇ~。

ま、スキーヤーの私にとっては「まだまだ滑れる…」って事で、結構嬉しかったりもするんですが、でも、やっぱり暑い時は暑く、寒い時は寒くなくちゃぁ色々と不都合もあったりしますんで、ぼちぼち春になってもらわないと困るんですけどね。

さて「困る…」と言えば、以前にもこのコーナーで「お菓子業界の絶滅危惧種」、「レッドデーターブックを作らねば…」なんて話題を取上げたのですが、今年に入ってからメーカーさんの「廃業」や、代表商品の「廃盤」なんて話が矢継ぎ早に起っています。

ちょっと暗い話題になってしまうのですが、今回の「業界裏話」では、そんな業界事情についてお伝えしてみたいと思います。

では、遠慮気味に”スタート”…。


◆生産設備老朽化から姿を消す商品が…
「ご好評を頂いておりました弊社“****”は、誠に残念ながら*月*日を以って終売とさせて頂きます。」と言う通達文章や話が出ている事を良く耳にする様になり、ベストセラーとは言えないまでも、これまで永きに亘って売れ続けて来た“ロングセラー商品”が徐々に姿を消す様な状況となっています。
 
今、業界を見渡すと創業者から2代目~4代目と言う社歴を有する企業が多いのですが、創業当時或いは創業から暫らく経ってから導入した製造ラインが老朽化して来ており、補修や整備を繰返してもそろそろ入れ替えをしなくてはならない時期に来ているのです。

◆減価償却終えてようやく蓄えが
製造機の減価償却年数は一般的に10年~15年。本来ですと、その費用を製品価格に転嫁して価格設定を行い、来るべき時に備えて内部留保しなければならない筈なのです。

しかし、現状を見渡すと、製造機械の減価償却が終了し、経費の掛からない余剰(?)となっている収益を、厳しい市場の価格競争分に補填しているケースも多く、本来で言う所の蓄えが出来ていないのが現状で、今将にそのツケが「看板商品の終売…」と言う状況となって起きて来ているのです。

一方、異業種に目を向けると電子部品メーカーやパソコンなどを始めとするIT分野は、売り物のノウハウ・技術が日進月歩である事から、減価償却年数を非常に短く設定している事もあり、製品への価格転嫁分も驚くほど高いと聞きます。
それは目覚しいスピードで進化し続ける業界にあって、新発明・新製品は5年もすれば昔話となるからで、短期間で次なる蓄えを作るためだと言われています。
 
創業**年と言う老舗の製菓メーカーにとって、基幹となっているロングセラー商品は生命線。先に大問題となった不二家さんの事件よりもずっと以前から、安心・安全やコンプライアンスは食品企業にとって最重要課題として取り組まれているのですが、その商品を産み出す生産設備の再点検や、来るべき時に備えた価格設定が出来ているのか?と言った原価計算を再確認すべき時期も同時に訪れているのです。

◆国民性にも問題あり?
豊かさが蔓延し、国民の殆んどが中流階級(?)となっている今、未だにテレビ番組では美味しい物、ご当地の人気食品を紹介する企画が目白押しです。

一度ブームとなると、我も我もとお目当ての商品に殺到し、これをチャンスとばかりに小売業からは注文が殺到。
発売元のメーカーは寝る間を惜しんでフル生産、もしもの店頭欠品にも神経を研ぎ澄ませ大変な思いをするのですが、このホンの一時期を過ぎてしまえば「あの騒動は何だったのか?」と言うほど日本人は熱し易く、冷めやすいようです。

この国民性を揶揄する笑い話に、今にも沈没しそうな客船の乗客を避難誘導する再に、アメリカ人には「今ここから飛び込めば、貴方は英雄ですよ…」と、またイギリス人には「ここから飛び込む事が出来る貴方は紳士ですよ…」と、ドイツ人には「ここから飛び込むのがこの船の規則です…」と、イタリア人には「ここから飛び込めば女性にモテますよ…」と、また日本人には「周りの皆さんはここから飛び込んでいますよ…」と言えば良い、なんてネタにされているようです。

◆いやいや業界モラルが問題?
発売される新製品は数々あれど、最近の傾向としてその多くは健康や機能性を始めとする話題の素材を使用したものが多く、菓子が特性とする嗜好性に振った商品が少ない様な気がします。

更に、素材に視点を置く商品は、話題となるや否や原料商社や関連産業を通じて話題が広がり、瞬く間に競合他社からも同類の商品が発売されて優位性を失い、自ずと知れた価格競争へとシフトする傾向が顕著です。

でも 、ここで問題なのは、原料商社や関連産業の「情報リーク…」と言う事ではなく、あくまで類似品を作る人のモラルだと言う事です。

◆消費スタイルに合ったお菓子か?
消費のスタイルは「日常使い倒すものは入手し易く安価で、取り敢えずの役割を果せば良い…」側面と、「個人の趣意に則した面では、高価であっても納得出来る品質とステータスを持っているもので無ければならない…」と言う両極端に使い分けられている様です。

団塊の世代の大量定年を控え、巷では1セット数万円もする高級和包丁が人気となっていると聞きます。
これまで仕事一本槍だった団塊世代で「第2の人生を自由に豊かに暮らしたい…」と言う観点から趣味の料理に拘りの道具を求める人が増えたからだそうです。

では菓子はどうでしょう?大量生産・大量消費の時代を生き抜く為に設備した製造ラインは、均一品質のものが大量に生産出来ると言うメリットはあるものの、脱価格競争や価値創造競争にシフトしなければならない業界にとっては、逆に従業員の労働や工場の稼働を確保しなければならない現状とは反するものとなっているのです。

◆構造的な問題もバランス経営で
一方、商品の消費者への窓口となる販売店を見るとスーパーやコンビニエンスストアを主体とする組織小売業への寡占化が進んでおり、この販路への土俵に乗る為には、生産量や取引条件、更には競合品を持つメーカーの企業規模との戦いなど越えなければならないハードルは数限り無く、並み並みならない決断も必要とされています。

或るメーカーの幹部社員は「今の様にシステマティックになる前の商談では、卸や販売店の担当バイヤーに多少の無理を聞いてもらえたが、今では売れた分だけのセンター納品で、こちらの都合は一切聞き入れて貰えなくなった。欠品が許されないので商品在庫を切らす訳には行かないし、在庫を抱える訳にも行かない難しい時代だ…」と良き時代を話してくれました。

しかし、この様な状況から一歩下がって、独自の販路で徐々に業績を上げているメーカーも現にあるのです。

「要するに商売は、必要とされる商品を如何にして消費者に届けるか…、これまでの様にメーカー独自で作り上げた製品を、消費者に一方的に売り付けるのではなく、消費者が望む商品をクリエイトして届ければ、その人が本当に望む唯一無二の商品であり、価格も納得の上なので値引きも無い…、家はこれからインターネットを利用した直販に力を入れますよ…」と。

でも、 これも一挙にインターネット事業だけで飯を喰って行けるほど世の中は甘くないのが現実。やはり販路はバランスが重要なんです。

◆本当に望まれるオンリーワン商品に
確かに消費者に近い所で商売をすれば、中間マージンは不要だし、商品の価値を認めて貰えれば収益率も卸値とは比較にならないほど上がるでしょう。
しかし、それもコンスタントに注文が有っての事。その為には宣伝・販促費も必要となって来ますよね。

でも、良く考えて下さい。ニーズを持った消費者にとってのオンリーワン商品は絶対的に強く、その商品の価値が認められれば価格競争から脱却する事が出来ると言う事は確かです。

メーカーでも、今の自社のポジショニング、商品特性、販路のバランスなどを再確認し、競合商品の無いオンリーワン商品を作り出す事が重要な課題となっており、これこそがメーカーの生きる道と考えているのです。
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